日本辺境論は「日本人とは何ものか」ということに焦点をあてた本だ。
その場の空気でなんとなく納得する、納得していなくても流される、という日本人の説明には納得せずにはいられない。また、ある人が偉いのかどうか判断する能力のない時点で、よくわからないまま師匠として、すなおにひたすらつき従うというのも、言いえて妙だ。
面白い本だったが、主張の根拠の繰り返しが多くて、途中で疲れた。主張自体は明確なので、リズムよくわからないところは飛ばすぐらいの勢いで読んでちょうど良い。同じような説明が繰り返されるので1回で理解できなくても問題ない。
孫子の兵法に「彼を知りて己を知らば百戦して危うからず」という言葉がある。我々は世界標準などを一生懸命勉強して、彼を知ろうとするが、己に焦点を当てるのは少ないと言われている。「自分のことは自分が一番良く知っている」という言葉のあやうさを日々の生活から感じるのであれば、「日本辺境論」を読んで、日本人について考察を深めてみるのもいいかもしれない。
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